ほん呪スペシャル2の感想をつづっていきます。
松江哲明が指揮した最初で最後のSpecialバージョンということですが、実は結構、思い出深い作品であったりもします。
ほんとにあった! 呪いのビデオ Special 2 各章のレビュー
実は初めてレンタル店で借りたほん呪シリーズの作品で複数借りた中に、Special 2が入っていたんです。
あまり当時は心霊映像に耐性が現在ほど無かったので、各コーナーの一部には肝を冷やされるくらいにビックリした思い出が懐かしいです。
なので、今でも鮮烈に内容は覚えていたりします。
改めて見た感想と供にじっくりと書いていきましょう。
正直、お腹いっぱいの『白い着物の女』の後日談・・・。
実際に製作陣たちは手ごたえがあったのでしょうが、これはあまり怖くない。
初見の頃からもあまりインパクト持てなかった理由は、明らかに貞子の二番煎じで、しつこいくらいに引っ張っているからですね。
しかし、松江哲明の指揮下になったほん呪が、かつての監督である中村義洋にインタビューを取りに行く構成などは、見ていて面白いしうまいと感じてはいました。
今度は逆に取材される側になっている中村さんの様子は、至って自然であり見ていて心地よさすら感じます。
ちなみにDVD版のPart1の巻末には白い着物の女は映ってはいません。
ですが、当時、VHS版で借りたものをダビングしたものには、しっかりと巻末に白い着物の女は挿入されていました。
今となってはVHS版でしかお目にかかれないレアな映像と化しているわけです。
祭り
威風堂々としている投稿者の原田さんがいざ取材に応じると、やたらと甲高い声でどもったりテンパった感じの応答が、妙に面白かったのは初見も今も。
老人の顔が映っているというのですが、確かに阿波踊りをする女の子たちの頭上の街灯には何かがうつっています。
しかし、老人の顔にはどう譲っても見えないんですよね・・・。
初見の時もあまり怖いと感じなかったわけで、どこか肩透かしをくらった感じのコーナーでだったと・・・。
雨道
この映像はテレビの特番でも確か使われていた一本であると記憶していますがいかがでしょう。
サイドミラーの鏡に細長いガイコツの様な手が映っているということですが、身体の部位だけが映っているという心霊映像はあまり怖いと感じることができないんですよね。
に、しても初見の時はそれなりに不思議であるとは感じたし、同時にトリックであってもこれは簡単に作れる代物であるとも感じていたコーナーです。
ゲーム
個人的に大好きなコーナーであったりします。
問題の映像も初見のころは非常に怖いと感じたものでしたが、それ以上に投稿者たちが部屋で行っているゲーム。
ヘラクレスの栄光も、PC版の三国志Ⅱも私はハマったクチであり、非常に懐かしい気分にさせてくれましたよ。
更に偶然にもこのコーナーで映っている投稿者の部屋は、中学時代、私がよく遊びに行っていた友人の部屋とよく似ているんですよね。
その友人は当時、やたら高かったPC-98を所有しており、三国志Ⅱをやっていたんですよね。
なのでダブルでノスタルジックな気分が増幅されてしまったというコーナーでした。
廃墟
他の松江哲明作品に登場している樋渡と違って、ここで登場する樋渡はどこかか弱い印象が強く出ていて、全く不快感がないんですよね。
それが問題の映像よりも不思議だったりするんですが、それはそれとして。
廃病院の細長い窓からカメラを見ているような少年の姿ですが、どうも薄っぺらい感じがします。
つまり、合成にしかみえない映像であり、初見のころはそれなりにおかしいと感じつつも、他コーナーのインパクトが手伝って怖いと感じたのですが、今は何をどうみても怪しいことこの上ない映像なんですよね。
祭己(チェサ)
何となく微笑ましくハッピーを感じさせる投稿映像、と、いうか音声。
目上の人を異常なまでに立てることでしられる韓国人の文化を垣間見るとともに、祖母の花代さんを死しても尚、想っていることを想像させるスファと呼ぶ声。
それは祖父であったことが分かり、しかも、それは日本で言う法事のときであったというオチで。
怖いというよりは、温まるそんなコーナーであると個人的に感じました。
万博
特に怖いというわけではないけど、すごく記憶に残っているコーナーです。
今思うとこれも作り物であると感じたりもするのですが、初見のころはガチの投稿なのかも?と思ってしまったわけです。
8ミリフィルムの質感は、リアリティを感じさせるものだと、このコーナーで分かった気がしました。
今、改めて視聴して見ると、懐かしさとほん呪の古典作品として印象深いコーナーだったと感じているわけです。
合宿
しかし、汚らしい男子生徒の落書きの文言・・・。
画質もあまり良くないことも加味して、それだけを見ればゲテモノ系のAVみたいに感じるわけですよ。
肝心要の映像は性別は判別できませんけど、青白いとてもこの世のものとは絶対に思えない異形の顔は素直に怖いと感じて止みません。
ですが、それ以上に前述した男子生徒の汚らしさの方が印象強く、怖さがそれによって半減しているという皮肉な結果に・・・。
道路
何気に投稿者の顔、映っちゃってるじゃん・・・と感じているわけですが、これは明らかに編集ミスったな?と感じる箇所があります。
そんな粗探しもほん呪を楽しむ上での一つの見方と考えているわけですが、肝心要の映像。
怖いと一分も感じませんでしたが、何となくこのコーナーも懐かしく感じてしまいます。
初期のほん呪いは白く光る直立不動の影というものを好んでチョイスしているのかな?
あまりにもこれ系が多すぎると思うので・・・。。
白い足
後作でも登場する女池さんは、本当に克弥くんが可愛くてしょうがないという様子が色濃く出ている一本。
日本人形は呪いや祟りとか悪霊とか全く信じていない私であっても、少々、抵抗がある物体ではあります。
しかし、女池さんの妹である佳織さんの日本人形の意味を知らされて、どこか目から鱗が落ちる思いは感じました。
元々は不幸を肩代わりしてくれる存在として作られたのが日本人形だり、それを手離して他の人間のところにいっても、祟りなどがくっついてくるのではなく、払われて戻ってくるという前向きな論理があったというのは面白い解説でした。
ちなみに問題の映像に出てくる白く光る子供の足は、どこかほん呪4の呪われた病院篇で出てきた足と酷似している気もするのですが・・・
キノセイですよね(笑)
結婚式
音声系の心霊コンテンツは、私的にはどうあってもかぐや姫コンサートが最強と思っているので、それ以外はあまり怖いと感じることは少ない。
ですが、これは例え作り物であったとしても、構成から何から何までよく出来ているなーと感心する一本です。
結婚したのはいいけど、カメラが新郎の男性によっていくタイミングで『かえして』というか細い女性の声が入っているシークエンス。
そして後日談として、この声がきっかけで新郎と新婦は別居状態になっているというのは、非常に背筋を凍り付かせるエピソードと言えるでしょう。
オルガン
今作、最強の破壊力を持つコーナーであると断言できます。
初見の頃も合成っぽいとは感じながらも、そのインパクトは絶大であり、しばらく頭からこびりついて離れませんでした。
今見てもやはりちょっとずっと見ているのはきつい仕上がりであり、ほん呪ファンの中にはこれを堂々の1位と上げる方もいそうだなと感じる一本です。
滝 – 白い影
松江哲明時代の時のスタッフルームって、これはどっかの安アパートを無理矢理、編集室に仕上げているという感じであるわけで、そちらの詳細の方が気になってしまいます。
更に、このコーナーだけではないんですが、松江哲明は坂本一雪に対して何かあるのかな?と勘繰ってしまう位にカメラを回す坂本に対しての振る舞いが横暴すぎるんですよね。
それはそうとようやく出番があった女性演出補の中西佳代子。
顔立ちは非常に良いとは感じますが、やはりほん呪9の印象が悪すぎる為にどうでもいい感が湧き上がります。。
問題の映像はまた白い着物の女かよ・・・と感じ、引っ張り過ぎだと強く思ったわけです。
投稿者の女性が胸元のボタンをあけて谷間をみせてカメラを固定するというシークエンスは『これって製作者側の作戦か?』と初見の頃は思ってしまい、今でも『明らかに狙ったな・・・』と感じてやまないわけです。(要するに視聴者を虜にする為のサービスショット?)
総評
私がはじめてVHS時代の頃にほん呪を借りた数本の中に入っていたSpecial 2。
思い出深いので、改めて視聴しても普通に何のストレスも無く見れてしまうわけで、やはり思い出に刻まれた記憶というのは強いと感慨深いわけです。
Special2はあくまでスペシャルということで、制作者側の気合もみてとれますし、内容も盛りだくさんなので、かなりお得感がある一本であると思います。
☟ネタバレやレビューは以下のリンクから☟
・ほんとにあった! 呪いのビデオSpecial2のの内容
・ほんとにあった! 呪いのビデオSpecial2のネタバレ