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ほんとにあった! 呪いのビデオ70のレビューとなります。

菊池宣秀がディレクターを務めるほん呪の最終巻となります。

メインエピソードの【Fake】も、これまでと同様、後味の悪い終わり方が印象的な一本です。

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ほん呪70の各章のレビュー

マリオネット

Part70の一発目のコーナーは娘の為にマリオネットに興じる父親の背後に、ヤバい表情の顔が映り込むというもの。

映像そのもののインパクトや恐怖度は、それなりに高いものであると感じますし、刺激の強いレベルに仕上がっていると感じます。

恐怖映像を見慣れてしまっている私からすると、少々、物足りなさも感じますが、初っ端のスタートを切る一本目に求められる基準はクリアしていると言えます。

染み

しっかりとストーリーと肝心要の映像がまとまっている仕上がりの高いコーナーであると感じます。

実際問題、亡くなった人間をそのまま放置すると、腐敗が始まる。

その悪臭と不衛生さに同じ屋根の下に人間が住み続けることなんかは、出来やしないので、その点では全くリアリティがないとは思います。

ですが、問題の染みは放置された死体から流れ出た腐敗汁であり、そこに放置された老婆の霊が根強く残っているという表現は見ているコチラに分かりやすいものになっています。

物語の設定に合っている問題の箇所の映像も、衝撃度や恐怖度も高いものであると思いますし、Part70のコーナーの中では一番、出来がいいと感じます。。

二段ベッド

古いホームビデオの映像って、それだけで怖いと感じたりするわけですが、このコーナーの映像もそんな感じ。

そこに映り込んだ者は、投稿者の叔父にあたる亡くなった人物ということで、割とハッキリとその表情も認識できるものになっています。

その叔父に魅せられてしまったかのように、投稿者の兄は亡くなっているという後味の悪い内容も、どこか不快感を感じさせますが、映像そのもののインパクトは少々、薄いと私は感じます。

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Fake 前編

相変わらずタイトルの付け方がカッコイイなと感じるわけですが、最後の最後まで何故、Fakeなのかが分かりづらい、そんなコーナー。

フェイクというのは偽物という意味であるわけで、ストーリーを知るにつれて、嘘という言葉の方が合うと感じていますが、それはまた後ほど。

投稿者の則子さんの初っ端の挙動不審な様子は、作品に込める意味があったのか?と、感じるわけですが、それは巧妙な演出なのでしょうかね?

作品にリアリティを持たせる為に敢えて本編に挿入したとも思えますが・・・。

本来、優しい父親であったはずの昭一さんが映像が撮影されてから、次第にその性格を変えていくという展開が一応の前編の見物であると感じます。

投稿映像そのものは特に怖いものでもないし、衝撃的な映像でもないので、むしろ、今回は今まで以上にドラマとして見る方が楽しめると感じるところです。

またどこかコメディというは視聴者を笑わせる演出も見て取れるわけですが、それが濡れ女ですよ。

あくまで真面目に少年に書いてもらったという見せ方ではあるものの、どうあっても濡れ女の似顔絵は笑ってしまいます。

それを真面目に本編内で使っているという描写も、何だか笑いを誘っているだろう?と感じて止まないわけで・・・。

そんな描写に加えて、昭一さんの発狂ぶりがなかなかのインパクトを醸し出していると思います。

川居の足元にグラスを投げつけたり、森澤の荷物を放り投げたり、菊池に詰め寄ったりと、その傍若無人な動きは、迫真に満ちているのは評価できます。

そして、何気ない心霊映像が実はそんな昭一さんの過去に実は関わっているという展開は、素直に続きが気になるわけで、この辺も長い尺であるにも関わらずに間延びさせずに構成しているのも、私は素直に評価できると感じます。

後編の感想は後ほど・・・。

シリーズ 監視カメラ ペットカメラ

ボールで遊ぶ犬の姿が非常に可愛らしく、どこか心を癒される雰囲気が漂っているのですが、そんなペットが気配を感じておかしな動きをする様子は、なかなか真に迫るものがあります。

そして、カメラを倒した際に映像に現れるのは、作業服姿の男ということで、映像そのもののインパクトはPart70の中でもNo.1であると私は思います。

ですが、何故、作業服姿の男が現れてしまったのかとか、映像が撮られた後に犬が死んでいるという展開も、どこか腑に落ちない気がしていたりもするので、仕上がり的にはそこまでは高くないと私は感じているわけです。

まぁ、そもそも呪いというテーマを扱っているだけに、全てに理屈だっている必要は無かったりもするのですけどね。

寝顔

投稿者の芝居かかった動きが、どうもハナにつくそんなコーナー。

そして、ナレーションの煽りもオーバーであり、全く肝心要の映像が負けてしまっていると感じる一本です。

撮影者の彼氏は交際した女性にこれまで不幸を巻き起こしているという、サゲ〇ン男なわけですが、映像からみてもその雰囲気は如実に伝わって来るわけです。

ですが、肝心要の映像は、そこまで引っ張ったにも関わらずに、ただ割れた鏡に反射してぼんやりと女が映っているというだけの代物。

取材の様子や長い尺を使っているにも関わらずに、ストーリーもまとまりに欠けて、リアリティもないという具合で、ちょっとこれは失敗作?と感じる珍しいコーナーでもあると感じています。

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このコーナーで紹介される映像は、要するにストーカーの生霊に取り憑かれている女性がメインのテーマなんでしょうか。

別に墓に肝試しにいったからとか、そんなことは関係ないわけで、タイトルを墓とかにする必要性もまるでない展開でしたね。

まったく墓地で撮影したことなどに意味は無いということで、いまいち腑に落ちないそんなコーナーです。

映像そのものも特に怖いとか刺激が強いということでもないですしね。

Fake 後編

軽いアクションシーンが垣間見れるFake後編。

昭一さんの親友であった神保さんにあたりにいく、菊池と森澤、北村から逃げる際のシーンは、笑ってしまうわけですが、長い尺の本編にこうした刺激を入れるというのは悪いことではないと思います。

そして語られる神保さんの証言から判明したことから、実は二十年前に起きた健くんの古井戸事件の真実が垣間見えるという展開は面白いと感じています。

結論から言って何がFakeなのかといえば、子供を心配している親のその様子が偽物であったということなんですね。

昭一さんが過去に健くんに対してイジメともいえる嫌がらせを行ったのが切欠で、健くんは死亡してしまう。

しかし、実は昭一さんも傍にいた神保さんも、しっかりと母親に健くんが井戸に落ちたことを知らせていたにも関わらずに、母親はすぐに救急隊に知らせなかった。

その理由は実は夫との離婚話が出ていた為に、夫を繋ぎとめる為に健くんを利用していたという事実。

しかし、結局、夫は離れていった為に、母親の麻子さんは後に自殺しているという具合です。

ストーリーは割とよいと感じるところがあったにせよ、イマイチ、伏線となっているものを回収しきれていないと言えるし、まとまりがあまり無い一本であると私は感じます。

結局、鬼の面は何だったのか?とか、何故、昭一さんの元にだけ奇怪な映像が現れたのか?という納得できる理由もない。

昭一さんが何故、突然にその性格を変えてしまったのかも、イマイチ、見ているコチラには想像がつきにくいし、ドラマ仕立てにしている割にはそういうところのフォローがなされていないと私には見えます。

無理矢理、終わりにしている感も伺えるわけで、どこかスッキリしない終わり方であったりします。

最後に公開される昭一さんが見た幼い頃の幽霊が映っているビデオも、ただ、うるさいだけの代物でしかないわけですしね・・・。

核となっている二十年前の子供の事故の背景のストーリーは、サスペンス要素が盛り込まれてて良かったのですが、あとはどうも微妙に思えて仕方がないといえます。

要するにまとまっていないということに尽きます。

総評

菊池宣秀の最後の作品ということですが、メインエピソードがあまり完成度の高いと言えるものではないと感じたので残念ですね。

ですが、菊池の作風というのは、歴史ミステリーとグロテスクさが多少、盛り込まれているという雰囲気があり、個人的にはこういうのはストライクです。

アマゾンのレビューとか見ると、菊池作品は結構、酷評がされていますが、私的にはそこまで言われる程でも無いと思っています。

まとまりが薄いと感じる巻は確かに多いものの、決して内容そのもの全てが悪い、つまらないということではないと強く私は感じているわけです。

そんな菊池宣秀は今後は演出や構成に協力するという感じで、完全に裏に引き下がるという具合になっていくわけで、次回からPart16から21の演出を務めた福田陽平が再びディレクターとしてさりげなく復帰を果たし、更に映画畑で活躍していた寺内康太郎も参戦するという展開になっていくわけですが、それは後日。

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☟ネタバレや内容は以下のリンクから☟
ほんとにあった! 呪いのビデオ70の内容
ほんとにあった! 呪いのビデオ70のネタバレ

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