
ほんとにあった! 呪いのビデオ52のレビューですが、スタッフの菊池宣秀が抜けてパワーダウンすると思いきや、新しく加わった井ノ上謙介や押木大輔がいい具合に活躍します。
紅一点の川居尚美も健在であり、2013年夏の三部作が始まっていくのが見物です。
ほん呪52の各章のレビュー
火だるまの夢
これまで初っ端に紹介されるコーナーは破壊力満点のものでしたが、今回は割とパワーダウンしています。
特に怖いと感じることはありませんでしたが、投稿者の設定が少々、従来と変わっていることに気づきました。
今まで大学生の投稿者~というものは数多かったですが、もしかしたら短大生というのは初なんじゃないですかね?
そしてトレーラーハウスで起きるというのも、斬新であると感じて、別の意味で新鮮に感じた一本です。
奇怪な未来
決して怖いという感じではありませんが、ただ一言いうのであれば『不気味』という代物。
まるで未来を予言しているかのような問題の映像ですが、首つり自殺をする決定的瞬間という具合であり、インパクトはかなり高いものになっています。
心霊現象と言うには、ちょっと違うわけですが、不思議な事には変わりありません。
2015年7月に投稿者が自殺するという予言めいた奇怪な映像が挿入されているということは、これは続編ありだな?と、感じさせてくれますが、現段階では確か続編は無かったと記憶しています。
怖いというよりは不気味で気持ち悪いという感覚を味合わせてくれる一本ですね。
続・不気味な置物
Part52のコーナー中、白眉的な一本と断言できます。
恐怖度、衝撃度、完成度の三拍子が揃っており、前回の不気味な置物も怖かったですが、更に進化しているという代物ですよ。
謎が全て解明されることはないわけですが、それにしても個人的にはこのコーナーはヤバすぎますね。
徐々に明らかになる投稿者の父親と置物の因果関係は謎を残しつつも異様な雰囲気を感じさせてくれるし、続きとなる映像の内容は何をどう考えて見ても怖すぎるものに仕上がっています。
発見された人形の一部が欠損しているというのは、私的にはそれを自殺した父親が予め取ってしまったことで、未完成品となりその結果、呪いを発動することがなくなったただの置物になったと想像してしまいます。
しかし、それによって父親は自殺に追い込まれたという具合でしょうかね。
処分するにしても自分の友人の形見である以上は、その全てを壊すことも出来ないという背景が考えられるわけです。
これはあくまで私が考えた創作ではありますが、内容が秀逸であると、色々とイメージが出来上がってしまいますね。
失われた仔ども達 前編
ほん呪夏の三部作の第一発目ですが、投稿映像にインパクトや恐怖度があるというわけではないのですが、この時点ではストーリー重視、演出重視という具合ですかね。
スタッフ内に菊池宣秀がいなくなっても井ノ上謙介や押木大輔という個性あふれる演出補のおかげで面白く見れます。
特に井ノ上は人の好さが滲み出ている反面、天然ぶりを発揮しているわけで、それを岩澤にいじられる箇所が少々、コメディにも見えるわけです。
そして今回、斬新なのは投稿映像ではなく、怖い話というものに土台をおいている作りですね。
と、続・前編の感想は後ほどに。
シリーズ監視カメラ 廃ビル
映像だけを見ると、本当に男の子がその場にいたんじゃね?というくらいにハッキリと映っていて、その動きも不自然では無かったりするのですがね。
ですが、確かにそんなところに真夜中、一人で男の子がいるというのは、それはそれで常軌を逸していて怖いわけで・・・。
恐怖度や衝撃度は然程、内にせよ、印象が強い一本であると言えますね。
染みの記録
基本的に三個、シミや陰影があれば、人間は顔と認識するように脳の構造は働くと言われています。
顔ニューロンってやつですが、今回の投稿映像のシミは明らかにそういったものではなく、普通に人間の顔にしか見えないシミですね。
それは忽然と消えて、綺麗な壁になるわけですが、その近くにシミの正体といってもいい霊の姿が映り込んでいるという具合です。
シミの正体の霊の映像そのものの方が怖いとは感じず、そのシミそのものの方が怖いと私は感じてしまいました。
それだけシミの仕上がりが良すぎるという具合ですね。
雨の死者
前コーナーの【続・不気味な置物】が無ければ、このコーナーが白眉であったと感じる一本。
アルバイトの仲間同士で盛り上がる様子は非常にリアリティがあり、微笑ましいわけですが、そこに侵入してきたものレインコートの男。
それに憤りつっかかる投稿者の様子も生々しいわけですが、忽然とそれはカメラの前で消えていくという映像は、非常に面白いと感じます。
そして、それに気づいていたのは投稿者だけという設定も斬新でインパクトがあると思いました。
こちらも完成度が高いと素直に感じるコーナーであり、恐怖度はあまり高くないもの、何度も見返してしまった一本です。
失われた仔ども達 続・前編
初見の時、女房と供に見ていましたが、井ノ上の似顔絵のクオリティの低さは笑ってしまい、『コントだよ、これ!』と突っ込んでしまった私。
井ノ上は真面目に自分の描いた似顔絵に自信を持っているわけですが、それをチクチクと指摘する岩澤とのやり取りも笑えますね。
そんな笑いを誘う場面もありながら、肝心要の本筋は徐々に形を表してくるわけです。
投稿者の梅木さんの恋人が実は怖い話の出処と分かるわけですが、その怖い話自体、確かに恐ろしい話ですね。
キーワード的に奇形児と食人というディープインパクトぶりに、単純に霊がどうのという域を超えて、タブー系の話でもあったりします。
ハッキリ言って、現代の感覚ではありえませんし、タブーとされている食人ですが、今から数百年前は、普通に飢饉のときは行われていたことは歴史が証明しています。
異国の地では特に珍しいことでも無かったりするわけですが、この怖い話にはそれに加えて奇形児というものが対象になっているのがポイント。
これはさすがに創作だろうと感じるものの、昔のことだからありえない話ではないな・・・とも感じるわけで、非常に生々しい話になっています。
実は私も東北出身ですが、郷土史とか、言い伝えなどをあさると確かに見方によってはヤバいな・・・って思うこともあったりしますよ。
今回の三部作の一発目・失われた仔ども達は、川居の存在感は薄い印象がありますが、後作にその理由が判明したりするのも、こうした怖い話が伏線になっているわけですね。
総評
呪いのビデオPart52は新しい演出補がいい味を出していて、また違った面白さが味わえます。
岩澤・菊池・川居のゴールデントリオが見れないのは残念ですが、これはこれで非常に先が楽しみな展開が目白押しで、普通に楽しめると思う一本に仕上がっています。
また、他コーナーも普通に怖いと感じるレベルには仕上がっているので、まとまっているパートであるというのが私の感想ですね。
☟ネタバレや内容は以下のリンクから☟
・ほんとにあった! 呪いのビデオ52の内容
・ほんとにあった! 呪いのビデオ52のネタバレ
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