
ほんとにあった! 呪いのビデオ43のレビューですが、メインエピソード以外のコーナーは少々、パワーダウンと感じざる得ないのが印象的。
とになく先が気になるという様な形で進行していくメインエピソードが、やはり見物ということなんでしょうね。
ほん呪43の各章のレビュー
シリーズ 監視カメラ 自動販売機
自動販売機に内蔵されている監視カメラ映像ということで、これは斬新に感じます。
ジュースを買った客の背後の歩道に女性が佇んでいるのですが、次のカットでは、その女性が近づいてきているのが不気味と言えます。
更にその女性が近づいてきたことにより、服が血染めであったことも視聴者には判別可能となるということであり、この畳みかけるような演出は秀逸かと。
ほん呪シリーズにおいて、これまでの特徴としては、初っ端にインパクトのある映像をもってくるというものがありますが、今回も非常に衝撃度が高いレベルに仕上がっていると感じます。
アルバム
怖いというよりは不気味な投稿映像と言えます。
そもそも写真は動くものではないという不動の原則があるわけですが、その写真が目の前でハッキリと動き、カメラを見つめるという現象は不思議と感じざる得ない現象です。
よく怪談話には写真は動くということを、まことしやかに語る人間も多いのですがね。
実際問題、それはありえないと感じるわけですが、問題の映像はそうしたものを作品にしたということで、それなりに生々しい演出も込められており、仕上がりは高い一本と言えるでしょう。
証拠ビデオ
投稿者の森村さんの容姿が少々、残念であると下衆な見方をしてしまっている私ですが、それは置いておいて(笑)
Part43の白眉的作品であると言えるコーナーであり、決して怖いとは思わないのですが、非常に生々しい描写が肝となっています。
ごくごく自然に公園で独り言をいっているような森村さんの夫の様子。
しかし、不意に現れるのは、制服を着た少女。
それと語り合っていた夫の様子に、普段は冷静な興信所の調査員がビビるというシークエンスは見事な演出であると感じます。
映像の恐怖度はあまりありませんが、全体的なストーリー展開の仕上がりが良い一本であると断言できます。
追跡録 中編
もはやアクションドラマさながらの派手な演出が目立つ今回のメインエピソード。
しかも、再び岩澤の鼻血シーンが垣間見え、どこか皮肉をいう岩澤のつぶやきが笑いを誘います。
相変わらず要所要所で渡邊に対して岩澤の理不尽な言動も笑いを誘うわけですが、佐久間さんとの攻防とやり取りは、どこかシリアスな展開に見えて引き締まっているとも言えます。
これまで断片的にしか判明していなかった日向さんの奇行も徐々に説明がついてきだす描写も、なかなかの展開と言えるでしょう。
後半の感想は後ほど。
展望台
投稿者の恋人が印象的だと感じるコーナー。
本編とは全く関係ありませんが、常にニコニコしている女性はやはり感じ良いと感じます。
それはそうと、肝心要の映像は、まるで飛び降り自殺を遂げたばかりの人間を映像に捉えたかのような、生々しいもの。
むしろ心霊映像というよりは、フォークロアな印象もある、うまく形容するに難しい映像ですが・・・。
アユタヤ
本来、無い筈のものが現れるという形の映像。
盗難にあって存在していないアユタヤ遺跡の仏像の首が、不意に現れるというものですが、特に怖いと感じなければ、インパクトもないという『ふ~ん・・・』という感じのもの。
ガチならば不思議なのは間違いないわけですが、だからどうした?という感じにも思えなくもない、困った一本です。
しかし、金になるからと言って仏像の首を売り飛ばすという、そのモラルの方が余程、私は怖いといえるのですがね・・・。
獣
テンション高く怪談話をする若者の様子が印象的である投稿映像ですが、テントを襲撃しに来たと言わんばかりの何者かの声と姿はリアリティを感じさせます。
コーナーでは声は確認出来ないと言いながら、しっかりと鶏の様な甲高い鳴き声は録音されているのは、容易に分かりますが、この意図はなんでしょうかね?
そして映り込む奇妙な男の顔ですが、正直なところ、あまりインパクトも恐怖度も低いと言わざる得ないレベル。
少々、パンチが弱く薄味といった感が拭い去れない一本です。
玉突き衝突
逆さ系の心霊映像と勝手にカテゴリ分けしているのですが、このコーナーで紹介される映像もそれに当たるもの。
ですが、トンネル内の灯りが映像の質感から真っ赤に見えることと相まって、逆さに出現してカメラをガン見する男の顔はインパクト&恐さもかなりのレベルに仕上がっていると言えるでしょう。
しかし、パンチが足りないと感じるのは、やはりその映り込んだ男の顔に動きがないからなのかな?と感じたり。
まばたき一つでもしていれば、更に怖い映像に仕上がったと思うのですが、これは目の肥えた私の贅沢な意見でしょうかね?(笑)
続・追跡録 中編
中編の前半では岩澤が佐久間さんに殴られるという受難。
そして中編の後半では渡邊が殴られるという受難を表現しており、やはり、どこかアクションドラマの様な展開が印象的です。
27 -Twenty Seven-で散りばめられている伏線の回収もしっかり行われており、徐々に全貌が明らかになって来る様子は、コーナーが面白い面白くないを問わずに気になるわけです。
少々、解せないのは、岩澤と渡邊が車の中にいて、バックウインドウに手が映り込んでいるのですが、その不審者を追う模様から察すると、岩澤たちの動向を見張っている人間は一人しかいないはずなのに、渡邊が殴られているということ。
これは相手側は二人いたということであるわけですが、これはプロットミスなのか、所詮、幽霊をテーマにしているから矛盾していても何でもいいやという片手落ちのものなのかの判断に苦しむところですね。
そして渡邊を殴らなければならない不審者の真意も、関わらせない為だけであるならば、根拠が希薄で納得のいくものではありません。
児玉が演出したのならば、この辺はどう表現していたのだろうと、気になってしまったわけですが・・・。
何にせよあまり細かいところに注視せずに見た方が面白いのでしょうけどねぇ。
総評
決して駄作でもなく、普通に面白いと言えるPart43ですが、どこかパワーダウンしている感が全体的に感じました。
Part42のあとだから尚更、そう感じるのかも知れませんが、大体、三部作の真ん中というのは中だるみしてしまう傾向があるし、リリースのスパンが短い為に、拘り切れないという大人の事情も相まって、これは致し方ないのかも知れませんがね・・・。
☟ネタバレや内容は以下のリンクから☟
・ほんとにあった! 呪いのビデオ43の内容
・ほんとにあった! 呪いのビデオ43のネタバレ
関連コンテンツ一覧
コメント
この記事へのトラックバックはありません。
この記事へのコメントはありません。