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ほんとにあった! 呪いのビデオ41のレビューですが、これまで長らく引っ張ってきたスタッフでありながらディレクターの児玉和土の最終作品となる巻です。

有終の美を飾るというよりは、何事も無かったの様に岩澤宏樹に引き継いでいくという、どこか淡々とした進行が印象的です。

ですが、各コーナーは洗練されて緻密に作りこまれている児玉作品の特徴は如実に出ていたと言えます。

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ほん呪41の各章のレビュー

クラシックバレエ

個人的には初っ端から白眉的コーナーと感じる一本。

投稿者不明という意味深な設定から始まる映像は優雅に舞う美しい女性のクラシックバレエの鍛練の様子。

しかし、唐突に起きる事象は、停電とそれに狼狽する女性の曇った表情。

それに続くのはまるでドッペルゲンガーが現れたかのように、忍び寄る女性本人の後ろ姿。

畳みかけるように再び停電が起きて、室内に轟くお経のような音声と女性の悲鳴。

ここまでの衝撃映像であれば、フェイクだろうがガチであろうが関係のない位のインパクトを視聴者に与えることは必至であると言えます。

意外性、映像、音、状況設定、全てが同じレベルでまとまっている心霊映像として素晴らしい完成度を誇っているコーナーであると言えます。

ひとりかくれんぼ

どこからともなくネット上を中心に出現した『ひとりかくれんぼ』。

2010年頃から、ポッと出のトレンドとして、オカルトのブームにもなっていたわけで、それに便乗したと思われるコーナーです。

二人の投稿者によるニコイチ的な設定で語られるわけですが、肝心の映像はインパクトは然程ではありませんが、恐怖度はかなりのものに仕上がっています。

特に二人目の投稿者がトイレのタンクから発見した方は、背筋にくるものがあります。

と、いうのも、ただ映り込んでいるだけではなく、手招きをしているという生々しい動きが視聴者の恐怖心を増長させる働きがあると感じています。

たった、それだけでも見ているほうに与える衝撃は格段に違ってくるよい見本の様な一本であると思います。

霊域

若者たちの宴の様子に映り込んでいる二つの不可解なもの。

一つ一つは然程、インパクトもなければ恐怖を感じる映像ではありませんが、こちらもニコイチ的な構成ですね。

白い影と血塗れの手が映り込んでいるというもので、あまり耐性の無い方たちならば、充分に怖いと感じるレベルには仕上がっているのではないでしょうか?

巨女

タイトル通り、2m50㎝の巨大な女が映り込んでいるという設定のコーナーです。

問題の箇所に映っている女の表情は非常に戦慄を感じさせる表情で、単純に気持ちが悪さが如実に現れていると思います。

しかし、その映り方と移動している際は、どこからどう見ても合成にしか思えないモーションに見えるのです。

もっと自然な形で現れているならば、非常にレベルが高い心霊映像と言えるので、惜しいと感じざる得ないものであると個人的には思っています。

アメリカの友人

私があまり好きではないタイプの身体の部位系ですが、これは非常にインパクトがあり恐怖度も高いものに仕上がっています。

と、いうのも手が映り込むだけではなく、投稿者の友人をまるで異世界に引きずり込むというシークエンスで構成されているからです。

ストーリー展開も非常に緻密に練られており、実は過去にも似たようなことがあり、それが調査で点と点が線になっていくような構成は、さすが児玉作品と言うべきところでしょうか。

本編とはあまり関係がありませんが、演出補の長田もヘアスタイルを変えているのが見て取れる新鮮な雰囲気もまた特徴である言えるコーナーです。

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シリーズ 監視カメラ 残像霊

キャバクラに通う典型的な偉そうな客の様子が生々しく映る投稿映像ですが、これも身体の部位系といえるものです。

なので、個人的にはあまり怖いとは感じなかったわけですが、心霊映像系では珍しく現れるのではなく、残っているという描写であり、捻った形で視聴者にお届けするという念の入れようには、製作陣たちの努力が伝わってくると勝手ながら思ってしまった一本です。。

出生祝い

このコーナーで紹介される心霊映像も非常に生々しいと感じる個人的には『おおっ・・・』って声を上げてしまった一本。

元映像と問題の女の霊が微妙に質感が違うことから、合成である可能性が極めて高いわけですが、女性がこれから一緒に祝いに参加しようと正座をする動作まで現れているのが、リアリティを感じるわけです。

しかも、その顔立ちまでハッキリとしている為にインパクトと恐怖度はかなりのものではあると思います。

ですが、合成っぽくなければ、こちらも非常に質の高いものであったのに・・・と、悔やまれるのが痛いところですがね。

パントマイム

本作のトリというべきコーナー。

どうもハナにつく投稿者の戸田くんでありますが、それはさておいて、問題の映像は初期のほん呪の作品で、必殺技の様に使われていた白い影を踏襲しているかのようなものですね。

しかし、このコーナーで描写されていた白い影は、これまでのコーナーのどれよりもハッキリとくっきりと、巨大に映り込んでいるという特徴が見て取れます。

そして、ハッキリと明言はしていませんが、ストーリー展開も暗に示しているかのように描写される点も児玉作品らしくていいですね。

細川さんが偶然、戸田さんと訪れたところが、実は父親が亡くなった最後の地であったという展開。

しかしその細川さんもそれを最後に失踪してしまうという不可解な現象はハッキリとしないままに終わるわけですが、『連れて行かれた?』と想像するに容易なストーリーは秀逸であると感じます。

決して児玉和土が有終の美を飾ったと感じるほど、完成度が高いとは感じませんでしたが、不思議と感慨深く見れた一本です。

コーナーが終わってから、岩澤と菊池の復帰を期待させる予告編が挿入されるのも、これまで支えてきた児玉の何かのメッセージが込められている様に感じられるのですが、これは私だけでしょうかね・・・。

総評

ほん呪シリーズの監督の中では一番、長く手腕を奮っていた児玉和土ですが、多くの演出補を輩出し、中核を支えてきただけあって、名作が多かったと個人的に感じます。

現行のほん呪の定番化された演出の手法も児玉作品で確立されたものも数多いわけであり、それらを総合して判断すると、児玉和土がほん呪史上、最高の指揮者であったと認めざる得ないと思っています。

特徴的なのは、児玉和土は、声では作品中に登場しても、姿を一度も見せなかったことも印象的ですね。

そして、消えていくときも何事も無かったかの様にいなくなるというのは、非常に職人気質というか男らしさを感じさせると個人的には感じています。

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ほんとにあった! 呪いのビデオ41の内容
ほんとにあった! 呪いのビデオ41のネタバレ

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