
ほんとにあった! 呪いのビデオ30のレビューとなりますが、今回はアンコ増量という具合にパワーアップしているといえます。
更に過去の児玉作品の伏線回収、更に新たな伏線の追加という形の構成も興味深いところです。
ほん呪30の各章のレビュー
山スキー
首吊り系とも言うべきほん呪シリーズでよく見られる心霊映像ですね。
そうか。「ポートピア連続殺人事件」の犯人は平田だったのか。
「犯人はヤス」なんてデマを流したのは誰だよ。#本当か嘘かわからないことを呟いてフォロワーを惑わす pic.twitter.com/gHGjOagjxp— ワードナ (@wiz4_werdna) 2017年5月6日
基本的に既に慣れてしまって、怖いと感じることは無くなりましたが、これ系の映像はインパクトがあるので個人的には大好きです。
華麗なスノーボーダーやスキーヤーがプレイする情景の中で、ポツリとこういった映像が挿入されているというのは、何はともあれ衝撃的なものと言えると思います。
シリーズ 監視カメラ 専門学校
どこかこのコーナーで紹介されている映像はテレビで見たような気がします。
膨大な心霊映像、怪奇映像を所有するほん呪製作委員会から、番組素材を借り受けるというのは、たまに放送される心霊特番などでは定番の形となっているようですね。
映り込む少女と思しき霊の映像は、どういうわけか懐かしく感じさせるわけですが、何故でしょうね・・・。
軽く学園モノであるからでしょうか?
観覧車
Part30の白眉的コーナーであり、非常に恐怖度の高い映像と言えます。
ほん呪シリーズ全部、見ている私ですが、かなり上位に食い込んでいる位に怖い映像であると断言できます。
友人の姉が映り込んでいると、本編内では言及しているのですが、それがもしもビンゴであるならば、この先、友人の女性は結婚できないという不幸を背負っているということになりますよね。
それはそれで呪いにまんまとかかっているとも言えるわけで、非常にストーリー的にも後味の悪いものに仕上がっていると言えます。
こちらも確かテレビで使われていた映像の様な気がしますが、それだけのインパクトと恐怖度を兼ね備えた一級の映像であると思います。
川遊び
特に怖いとは感じませんでしたが、これまでのほん呪作品の傾向としては、水場で現れるものは大抵、身体の部位(足とか手とか)だったんですけど、今回は違います。
くっきりと人の顔が現れており、その様子は酷く歪んでいるわけです。
あまり怖い映像に耐性がない方ならば、この映像だけでも心底、怖いと感じるのではないでしょうか?
『不気味な女』後日談
Part25の超ド級のインパクトと恐怖度を視聴者に与えてくれた【不気味な女】は、ストーリー的にはどこか中途半端な形で終わったものでした。
しかし、それは伏線でもあったという感じにもとれるわけで、唐突にPart30で後日談というか派生していくわけです。
今回のコーナーで投稿された肝心の映像についての感想は後ほどにするとして、まず投稿者の怯え方が尋常でないことが伝わる取材模様の映像は秀逸かと。
こうした取材模様の映像はこれまでにも数多くありほん呪のメインであったりするわけですが、これだけ自然な様子で怯えている投稿者はなかなかいなかったのではないでしょうか?
その点が妙に生々しく見ているコチラには映り、コーナーに引き込まれていきます。
更に井上さんが逆ギレをかますシーンも、決して過剰なものではないのもポイントです。
テーマパーク
テーマパーク内で撮られた家族団欒の模様ですが、そこに映り込んだ歪んだ顔。
私は既にこの程度では怖いと感じることは無くなりましたが、それでも普通にこのコーナーの投稿映像は常人ならば恐怖を呼び起こすに足るレベルに仕上がっていると思います。
例え合成であったにせよ、非常にナチュラルに映り込んでいる為に、怖さは乏しいのですが非常に質の高いものではないかと感じます。
夢遊病
正直、私はポルターガイスト現象などの映像で怖いと感じたことはありませんでした。
ですが、どういうわけかこのコーナーのマグカップが浮き上がり、激しい音を立てて割れる音が記録されている映像には、心底、ゾッとしてしまいました。
ストーリー展開的にも私的には非常に好みというか、面白いと感じており、コーナーとしての完成度でいうならば【夢遊病】がPart30の中で一番優れていると感じました。
特に霊の顔を見せるとかではなく、雰囲気で怖がらせるというのは構成がしっかりとしていないと出来ない芸当です。
恐れを抱く投稿者が唐突に急死したと告げるシークエンス部分でも鳥肌が立ちましたし、『ちさこ』という少女の素性が明らかになる証言も怖いと感じながらも、どこか懐かしさを感じさせる部分もあり、実は投稿者に呪いが発動したのは、母親が供養を怠ってしまっていたからと言う背景も非常によく出来ています。
個人的には『この展開、よく考えついたなー。』と素直に拍手を送りたくなる、そんな一本です。
人形を見つめる眼
後作の伏線的なコーナーですね。
いよいよ後のスタッフをかき乱す心霊博士のデビューコーナーと言うべきものであります。
心霊博士の送ってきた投書は、非常に緻密であり丁寧さが表れているものであるかと感じ、スタッフ出来るんじゃない?と感じさせるものです。
肝心の映像も確かに怖いものであり、尋常じゃない廃墟の雰囲気が映像を通して伝わって来るようです。
『不気味な女』後日談 後編
これまで頑なに出てくることが無かった井上さんの友人の笹川さんの登場で一気に氷解していくという流れが見物です。
どこか女性にしか分からない感覚などもストーリーには織り交ざっており、新鮮な展開が味わえると感じます。
問題の映像は本編で言及している様に、まるで笹川さんの心境と共鳴した不気味な女が映像を通して現れたという推測の通りの構図であり、非常にインパクトあるものに仕上がっています。
何気にこれだけの恐怖映像でありながら、どこかハッピーエンド的な流れで締めくくられるコーナーは、児玉作品にしては珍しいと言えるのですが、これはこれでアリかな?と感じます。
総評
前作Part29が地味過ぎて、パワーダウンしていると感じる児玉和土作品でしたが、今回はそれを払拭するくらいに丁寧に作りこまれていると感じます。
そしてこの勢いは次回作に続いていくことになり、一気にほん呪シリーズは黄金期に突入していくという具合になっていくのですが、それは別の話。
☟ネタバレや内容は以下のリンクから☟
・ほんとにあった! 呪いのビデオ30の内容
・ほんとにあった! 呪いのビデオ30のネタバレ
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