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ほんとにあった! 呪いのビデオ10のレビューですが、個人的に大好きなコーナーがある回でもあります。

今回は女性演出補もおらずに、松江哲明が前面に出て、カメラマンとして坂本一雪がほぼ全てのコーナーを担っているという非常に低予算かつ質素なもの。

しかし、皮肉なことにほん呪においての松江作品の中では最高の出来といってもいい仕上がりになっています。

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ほん呪10の各章のレビュー

祖父

そもそも古い白黒の映像からして、少々、怖さを彷彿とさせるものです。

問題の映像に映り込む祖父の顔というのも、非常に奇怪な動き方をしているわけで、初っ端からインパクトがあるものになっています。

しかし、極めつけが、実はここに映っている子供は8日後に死んでいるという説明が異常に怖さを増大させています。

一つのコーナーの出来として、視聴者を怖がらせるという目的だけであれば、これはダントツに仕上がりは完璧であると評価できるものです。

煙に浮かぶ顔

そもそも私は煙とかシミがある状況で霊の顔が映り込んだというものは、全く期待していないし、それは言われれば顔に見えるという生理的な現象がほぼ全てと思っているのです。

たしかにこのコーナーでも、煙の中に明らかに人の巨大な目のような物体が映り込んでいます。

そしてその後、決まっていたかのようなタイミングで花火が暴発するというシークエンス。

特に問題の箇所を強調していないことからも、これはガチの投稿映像なのかな?とは感じるのですが・・・。

続・白い足

このコーナーは基本的に改めて投稿者が送ってきた映像には心霊映像がうつっているというものではありません。

しかし、問題の白い足が映った理由という確信に迫るものが判明するという展開になっています。

霊が怖いというよりも、事実が怖いという展開であり、克弥くんの友達のお父さんが出てくるのですが、本当に両足が不揃いに無いという映像には同情心よりも戦慄を感じたのは正直な気持ちです。

無邪気な克弥くんがオモチャの携帯電話で楽しく話していながらも、不意に真顔になるというシークエンスも得体の知れない怖さを彷彿とさせます。

若干、本来のコンセプトから外れているとは思いますが、充分に怖いコーナーであると言えるのではないでしょうか?

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下水道

投稿者の母親が年増でありながら、非常に私の個人的な好みであるというのはさておき(笑)

問題の映像の歯茎が非常におどろおどろしく、確かにナレーションでも言っている様に猟奇的な怖さを感じるコーナーです。

トリックとして同じ様なものは誰でも簡単に作れるとは思います。

例えば、入れ歯を細工して作り込んだものを、カメラで一瞬撮影してから、引き上げるということで再現は可能ですが、ガチの投稿映像として見るならば非常に気持ちの悪い映像であるのは間違いないでしょう。

叔父の呪い

ほん呪の数多くのコーナーで私が凄く好きなものの一つです。

肝心要の映像も確かに呪いがあると彷彿とさせるくらいに怖い映像に仕上がっていますが、実はそれは違うという顛末。

投稿者の合田さんがやたらとスタッフを連れまわすところも、見ていてあまり違和感がなく、何だかんだいって協力して率先して動く山下さんの姿は心地よい。

大阪のドヤ街を正男さんの写真を使って、聞き込みをする合田さんと山下さんの姿は紛れもなく堅い友情で結ばれているようにも思えるし、コーヒーとお菓子を持ちながら付近を回る何気ない映像は非常に生活感を作品に込めることに成功していると思います。

また登場してきた正男さんは自然体であり、淡々と合田さんが呪いと不安がっていることを一蹴する辺り、人情味がわく展開を強化しているといえるでしょう。

言ってしまえば合田さんの取り越し苦労であったといえなくもないですが、それにしても何かヒューマンドラマを見ているかのような錯覚に陥るそんなコーナーですよ。

どこかノスタルジックにも感じるし、切ない気持ちにもなるけど、最後は良かったねって言いたいそんな終わり方。

合田さんが最後、綺麗な夕暮れの海でテープを放り投げる際、山下さんが笑いをこらえている様は少々、いただけないのですが、確かに合田さんがカッコつけすぎなんですよね。

にしても、心霊ドキュメントを逸脱してるけど、ハッピーエンドであるというコーナーに大満足してしまいました。

初見の頃も現在、改めてみても評価は変わらずに、仕上がり的には不動の上位に食い込んでいると言えるコーナーです。

落下する霊

コンパクトにまとまっているコーナーとしていい感じです。

映像に映る飛び降りている人間の様子は、映像に非常に溶け込んでおり、仮に合成であったとしても非常によく出来ていると感じます。

問題の箇所を紹介する際のしつこい演出は減点対象であるとは思えますが、尺の都合上、引っ張りたかったんでしょうかね・・・?。

海水浴

この映像はテレビの心霊映像SPとかでも使われていたような記憶があるのですが、それはさておき。

特に何やら前置きや具体的な映像が捉えられた背景などを語っているわけでもないのですが、問題の映像そのものは誰がどうみても不思議だと感じさせるには充分なものであると思います。

前コーナーと同じ様に仮に合成であったとしても、古い傷んだ映像によく溶け込んでおり、フェイクであったとしても質が高いものに仕上がっています。

声に取り憑かれた男

許さん』『おまえに』という奇妙な声色のちがう音声を録音してしまったことから始まる投稿者の壊れ方ってのが、このコーナーのミソなんでしょうね。

初見の頃はこれは女房と兄とで見たんですが、兄がこの投稿者にドン引きしていたのを思い出しますよ。

それもそのはずであり、投稿したビデオのケースにはビッシリ、レポートが書かれており、更に投稿者が独自に問題のキャンプ場で調査した再投稿のビデオテープには・・・。

実録『許さん!』を追え!!+『お前に・・・・』。

と、いうタイトルラベルが貼り付けられているわけで、明らかに投稿者の前のめりな心境が出ているわけです。

もはや何かを勘違いしているとしか思えないわけですが・・・。

更に極めつけが威嚇射撃をするといいだして、空気銃を構えてスコープのライトまでつけて準備しているその様は尋常では無く、どこからどうみても危険人物そのものです。

だから、コーナータイトルが声に取り憑かれた男だったんだなーと納得してしまうわけで。

問題の不気味な声の奇怪さを打ち消す投稿者のキモオタぶりが如実に表れているという一風変わったコーナーであります。

このコーナーをトリにするってのはどうなのかな??っと疑問ですが、何にせよインパクトはあったということでいいのかも知れません。

総評

松江哲明が携わったほん呪の最終作品ということだったのですが、一番、良かったと思います。

前作は樋渡や中西を使ったのにも関わらずに、首を傾げる仕上がりだったのが、人を少なくして素晴らしいものが完成してしまったという辺りは何とも皮肉な話ではありますが。

ちなみに松江哲明は後年、ドキュメンタリーを主体とした映画監督として、あらゆる賞を獲得する新進気鋭の実力派として育っていったということで、オカルトとは全く関わっていないわけですが、それもどこか感慨深いものがあったりなかったり。。

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☟ネタバレや内容は以下のリンクから☟
ほんとにあった! 呪いのビデオ10の内容
ほんとにあった! 呪いのビデオ10のネタバレ

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